【インタビュー】天理大学 ”伝統のディレイオフェンスと相手が嫌がるハードディフェンスで関西の頂点へ上り詰める”

1部リーグの開幕に向けてカウントダウン形式でチームインタビューを掲載していきます。13チーム目は天理大学。昨年のリーグ戦の雪辱を晴らすべく挑んだ関西選手権では準優勝と悔しい結果に終わったチームは、下級生から出場してきた#28 二見健太選手を中心に関西制覇なるか。
キャプテンでエースの#28 二見健太選手(4年/SF/豊浦髙校)・チームを支えるシックスマン#36 鷲本将吾選手(4年/SG/奈良育英高校)・関西選手権で敢闘賞を受賞した#51 志冨田温大選手(3年/SG/比叡山高校)・ネクスト藤澤の期待がかかる#1 宮原悠生選手(1年/PG/川内髙校)の4人に話を聞きました。

昨年のリーグ戦について

—— リーグ戦開幕前の練習状況や試合への影響はありましたか?

(二見)
4月から6月まで練習が全くできなかっただけでなく、リーグ戦の3週間ほど前にも再び練習が停止してしまったので、十分な練習時間を確保できないままリーグ戦を迎えることになりました。そのため、オフェンス・ディフェンスの両面において細かい所まで練習することができませんでした。

—— 無観客試合のご感想は?

(志冨田)
天理大学の迫力のある応援を聞いて試合に臨むことで「この応援に答えなければいけない」と思いますし、ビッグプレーが出た時も歓声が聞こえない状態だったので、メンタル面での違いを感じました。

—— リーグ戦の総括をお願いします。

(二見)
去年はリーグ戦一本に絞って練習をしていて、4年生のリーグ戦にかける気持ちがとても強かったので、僕たち下級生は4年生の最後に華を持たせることができるようにサポートしました。

(志冨田)
自分はプレイタイムがそこまで多いわけではなかったんですけど、人数が多い中でどのようにすれば出場できるのかを考えて練習中からもチーム内で競争し、互いに切磋琢磨していました。

—— 試合を現地で観戦することができずに動画で視聴する形になりましたが、会場へ行けないことによる壁や距離感は感じましたか?

(鷲本)
練習時間は試合時間と被らないようにしていたんですけど、みんな直接現地へ行って試合を観たいという思いは強かったです。

—— 勝てば優勝できていた近畿大学戦を振り返ってどうでしたか?

(二見)
8割方天理大学ペースで試合を運ぶことができていたと思います。しかし、事前のスカウティングでも注意していた点で複数回やられてしまったことが3点差での敗戦に繋がったと感じました。

(志冨田)
自分はベンチで応援する側でしたが、相手が近畿大学ということでチーム全体として序盤から落ち着きがなく、どこかいつものリズムでプレーができていなかった印象があります。

(鷲本)
アウトサイドシュートが特になんですけど、全体的にシュートの決定力がいつもより悪くて得点が伸びなかった印象があります。

藤澤尚之(2021年卒/PG/東山高校)

—— 最終日の大阪学院大学戦は会場全体が異常な空気になる程、気合が入った印象がありましたが、当時を振り返ってどうでしたか?

(二見)
試合前のミーティングから「最終戦である今日を落とすと優勝の可能性が完全に無くなるから、負けたら終わりという気持ちで試合に臨もう」と話をしていたんですけど、キャプテンの藤澤尚之さん(2021年卒/PG/東山高校)からは「あくまで気負い過ぎずにいつも通りプレーしよう」と話もありました。

(志冨田)
ベンチメンバーができることはとにかく試合を盛り上げることだと話していたので、必死に応援しましたし、コートの外から出ている選手たちへの声掛けも積極的に行っていました。

(鷲本)
やっぱりあの試合は高松秀太朗さん(2021年卒/SF/神戸村野工業高校)のドライブやジャンプシュートがきっかけにオフェンスの流れを掴むことができていたと思います。

—— リーグ戦から今年に繋がる課題やポイントがあれば教えてください。

(二見)
「優勝できていた」というのが正直な感想で、去年のメンバーは誰一人として準優勝に満足していませんでした。そのため、3年生以下は「今年こそはリーグ戦で優勝する」という目標を掲げると同時に、「打倒近大」も掲げてこの1年間練習を積んできた結果が関西選手権にも現れたと思います。

関西選手権について

—— 立命館大学戦を振り返ってどうでしたか?

(二見)
前半は完全に天理大学のペースで試合を運ぶことができていました。しかし、後半の入りから自分がマークしていた立命館大学のエースである#1 満尾竜次(3年/SF/尼崎小田高校)に一気に得点されて点差を縮められましたが、#21 近藤優斗(3年/PF/豊浦高校)が効率良く得点を重ねてくれたので勝ち切れた印象があります。

—— 同い年の満尾選手がこの試合32得点で非常に活躍されていましたが、刺激を受けた部分はありましたか?

(志冨田)
二杉先生から「満尾のマークに付け。得点をさせるな」と言われていて、僕が付いてた時は点数を取られること無く、完璧に抑えることができていたので、個人的には自分の付いていないときに何点取られようが勝てばいいと思って試合をしていました。

#1 宮原悠生(1年/PG/川内髙校)

—— 高校と大学で感じた違いや自身で通用すると感じた点はどこにありましたか?

(宮原)
ディフェンスの激しさに最も違いを感じました。フィジカルを活かしたディフェンスはもちろんのこと、オンボールディフェンスでのタフさや、ディナイが激しく簡単にボールを貰えなかったことに違いを感じました。通用すると感じた点はピックからのドライブで、上手にディフェンスを振り切ることができれば積極的に得点を狙うことができると思いました。

—— 甲南大学戦で石井選手が怪我をして、立命館大学戦からプレータイムが格段に増えました緊張などはしましたか?

(宮原)
初戦や2回戦などもすごく緊張していてふわふわしていた状態だったので、いつも通りのプレーができていないと感じる場面は多々ありましたが、良樹さん(石井)の怪我でプレータイムが増えることは予想していたので、「緊張することは仕方ないから、自分らしいプレーしよう」と考えていました。

#36 鷲本将吾(4年/SG/奈良育英高校)

—— 鷲本さんも初の公式戦が関西選手権で1部リーグ所属校と対戦した感想はどうでしたか?

(鷲本)
自身初の公式戦だっただけでなく、立命館大学は高身長の選手がずらりと揃ったチームなので普段行わないポイントカードのポジションでの出場したことも緊張の要因になりました。1本目のシュートは緊張でいつもと違う感覚で打ったんですけど、2本目からはアジャストして短いプレータイムで効率良く得点することができたと思います。チームとしても接戦を勝ち切れたので大きな意味のある勝利でした。

—— 大阪学院大学戦を振り返ってどうでしたか?

(二見)
大阪学院大学戦は僕とイソフが厳しくマークされたことで、思い通りのプレーができなかったことが接戦になった一番の要因だと思いますし、結局僕自身も0得点でチームに迷惑をかけてしまったと感じました。その中でも、相手にマークされていなかったであろう志冨田が相手の虚を突くプレーで得点を重ねてリズムに乗れたことが最後のブザービーターに繋がったと思います。

(鷲本)
オフェンシブなチームで、二杉先生からは「我慢してディフェンスから組み立てろ」と指示があったので、出場した時間はディフェンスを頑張ろうと思っていました。

(宮原)
1人1人が積極的にドライブやシュートを狙ってくるオフェンス型のチームだったので、今まで戦ってきたチームとは全く違うレベルのチームでした。自分はポイントガードとして二杉先生から言われたセットやフォーメーションを遂行できるようにコミュニケーションを多く取ることを意識していました。

—— 大阪学院大学のエースである金田選手には厳しいディフェンスで思い通りのプレーをさせていませんでしたが、事前に対策は立てていましたか?

(二見)
大阪学院大学は金田君がエースで、「彼を止めなければ勝ちはない」と二杉先生からも指示がありましたし、天理大学はディフェンスを売りにしているチームなので徹底的にマークしようと話をしていました。

#51 志冨田温大(3年/SG/比叡山高校)

—— 志冨田選手は非常に高確率でシュートを決められていましたが、振り返ってどうでしたか?

(志冨田)
得点だけに焦点を当てると、2Pが6/12(50%)だったので、もっと決めきることができるようにシュート力を向上させなければいけないと思いました。スタッツだけ見ると僕だけが活躍したように見えるんですけど、あの成績はチーム全員がディフェンスを頑張って、チーム全員がセットプレーを遂行した結果だと思います。逆転のブザービーターを決めた時は本当にビックリして、勝てたことでほっとした気持ちが大きかったので叫ぼうか迷ったんですけど、段々と喜びが沸き上がってきてあのガッツボーズに繋がったと思います(笑)

—— 近畿大学戦を振り返ってどうでしたか?

(二見)
前半に近畿大学#2 カロンジパトリックが怪我をして早々に退場したんですけど、他のメンバーが本当にタフで強かったので、自分たちがファウルトラブルに陥ってしまい、ペースを奪い返すことなく負けてしまいました。

(鷲本)
近畿大学のドライブを止め切ることができずにファウルをしたことで点差がドンドン広がってしまったと思います。

—— 関西選手権で見つかった課題やリーグ戦に繋がるポイントはありますか?

(二見)
各個人がオンボールディフェンスで抜かれない、例え抜かれたとしてもチームディフェンスでカバーすることが一番の課題として挙がりました。関西選手権は1週間戦い続ける形のトーナメントだったので、体のケアなどは長期で戦うリーグ戦に向けて繋がるポイントだと思います。

チームメイトがぶつける質問コーナー

—— 鷲本選手は昨年までAチームではなくB2でプレーしていましたが、今ではシックスマンの役割に定着した秘訣を教えてください。

(鷲本)
天理大学はBチームの練習を監督が観ることはほとんどないので、Bチームの学生コーチに自分のプレーをアピールして監督に推薦してもらえたことでAチームに定着することができました。

—— 天理大学は練習メニューが豊富できつい練習も多いですが、個人的に嫌な練習があれば内容を教えてください。

(宮原)
オハイオです。2メンゲームをしてミドル付近でバンクシュートを打つんですけど、10人連続決まるまで終われなくて、続いてしまったらランメニューが増えることがあるので、後輩としては絶対に決めなければいけないとうプレッシャーがあります(笑)

—— 関西選手権の大阪学院大学戦でブザービーターを決めたことでSNSのフォロワーが増えたのは本当ですか?

(志冨田)
本当です。試合終了後にスマホでInstagramを開いてストーリーを観るとすべてが自分のブザービーターばっかりでビックリしたんですけど、次の日には数十人フォロワーが増加しました。

—— 二見選手は75万円の自転車を持っていると聞きましたが本当ですか?

(二見)
本当です。元から趣味で自転車に乗っていたんですけど、去年のコロナ禍で練習もなくやることがなかった時にテレビでサイクリングが運動に最適であると推奨されていたのを観て、自転車屋さんに行き、気付いたらローンで75万円の自転車を買っていました。

リーグ戦に向けて

—— チームの注目ポイントはどこですか?

(二見)
天理大学は伝統的な多彩なセットプレーを生み出すディレイオフェンスと相手の嫌がるハードディフェンスを武器にしているので、相手のバスケットボールに関係なく、自分たちのペースに持ち込む所に注目して欲しいです。

#28 二見健太(4年/SF/豊浦髙校)

—— 自分の強みを教えてください。

(二見)
僕はOBの方から1試合5本のダンクをするように言われているので、達成できるように積極的にドライブを仕掛けていきます。

(鷲本)
ドライブからのシュート・キックアウトや3Pなどオフェンス面に自信があるので、得点能力に期待して欲しいです。

(志冨田)
自分の気持ちの強さや情熱を前面に出す選手なので、泥臭いプレーも全力でする姿を観て欲しいです。

(宮原)
オフェンス面ではドライブで得点したり、キックアウトからアシストする点や、ディフェンス面では前からガンガン当たっていく所を観て欲しいです。

—— イチオシ選手を教えてください。

(二見)
#22 福垣内修二(3年/SG/コザ高校)は独特なリズムでプレーする選手なので、また一味違ったものが観られると思います。

(鷲本)
#26 櫨木駿(3年/SG/桜宮高校)です。櫨木のしつこいディフェンスは関西トップレベルだと思いますし、身長が小さいながらも強靭なフィジカルを駆使したスクリーンアウトからリバウンドをかっさらうなど、いやらしい選手です。

(宮原)
先輩みんな優しい方なんですけど、イチオシ選手はやっぱり自分ですかね(笑) すみません冗談です。自分のイチオシ選手は志冨田選手です。練習中からもよく1対1をしていて常に良い刺激を貰えている存在です。

#4 ニューベリー・リチャード(3年/PF/宮古高校)

(志冨田)
僕を挙げて貰った手前、宮原君と言いたい所ですが、圧倒的なビジュアル押しなので#4 ニューベリー・リチャード君(3年/PF/宮古高校)です。彼はおしゃれなプレーに見合うだけの圧倒的なビジュアル、圧倒的なFaceは全国1なので要注目です。

画面中央:二杉茂監督

—— 天理大学は二杉監督代行として岡田コーチに指導してもらっている最中ですが変わった点などがあれば教えてください。

(二見)
プレースタイルが少しずつ変化してプレーの幅が広がってきた一方で、今までやってきた天理大学の特徴であるハードディフェンスは継続しているなど、お2人に指導してもらっていることで両方の良い所が一番出る時期だと思うので、上手く使い分けて試合を進めていきます。

(志冨田)
二杉先生とは新しいバスケットボールのスタイルで、今までになかったプロを経験した人の目線を教えて頂くことができているので、とても楽しいです。

—— ライバル選手や意識しているチームを教えてください。

(二見)
中学校・高校とチームメイトだった京都産業大学#25 田中壱歩(4年/SG/豊浦高校)とは正真正銘最後の学生バスケなので、マッチアップして対戦したいです。今年は例年とは違う方式のリーグ戦なので、1試合も落とすことなく戦い抜きたいと思います。

(鷲本)
意識しているチームでは無いんですけど、天理大学はハードディフェンスを売りにしているチームなのに対して、大阪体育大学はランアンドガンのスタイルでガンガン攻めてくるチームなので対戦は楽しみにしています。

(志冨田)
僕は高校時代だけではなく今も無名で全選手が僕よりも上手い選手たちなので(笑)、マークする相手は全力で止めるのみです。
意識しているチームは去年のリーグ戦と関西選手権で2連敗してしまっているので、絶対に負けたくないです。近畿大学でマッチアップしたい選手は#2 カロンジパトリック(4年/C/東山高校)で一発ブロックかましたいです!(笑)

(宮原)
自分は1年生なので、同い年かつ同じポジションの京都産業大学#9 宇都宮陸(1年/PG/報徳学園高校)や近畿大学#36 木下岳人(1年/PG/延岡学園高校)とはマッチアップしてフィジカルでねじ伏せられるように、バチバチでやってみたいです。

—— 最後にリーグ戦への意気込みをお願いします。

(宮原)
関西選手権では緊張からイージーシュートを外すなど簡単なミスが目立ってしまったので、リーグ戦では決められるシュートは確実に決めて簡単なミスをしないようにしていきます。

(志冨田)
関西選手権では大きく取り上げて頂けたんですけど、リーグ戦では一発屋で終わることなく、チームの勝利に貢献できるような活躍をしていきます。

(鷲本)
チーム全体としてスクリーンアウトなどセカンドチャンスを与えないディフェンスを特に練習しているので、その成果を発揮できるように頑張ります。

(二見)
入学時は2部からのスタートだったので、4年生となった今年に1部リーグで戦うことができる環境に感謝して、最後のリーグ戦なので後悔することなく思い切ってプレーします。


関西選手権では準優勝と優勝へあと一歩届かなかった天理大学。岡田コーチが監督代行を務めることで伝統のディレイオフェンスとハードディフェンスに加わった新たな武器を引っ提げて、キャプテンでエースの#28二見健太選手を中心に関西制覇を狙う。

1部リーグは全試合のYouTube LIVE配信を実施します。要チェック!
https://www.youtube.com/channel/UCN63sYojuQOIVl3BZgApVWw

写真提供:FASTBREAKS

広報渉外部 長友優典
競技部 中村駿太

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