【チームインタビュー】大阪学院大学 ”高い身体能力を活かした爆発的なオフェンス力を武器に悲願の関西制覇を狙う”

1部リーグの開幕に向けてカウントダウン形式でチームインタビューを掲載していきます。12チーム目は大阪学院大学。関西選手権では準決勝で敗れて4位と悔しい結果に終わったチームは、Bリーグ注目選手の#30 金田龍弥選手(3年/SF/大阪学院大学高校)を中心にリーグ戦で優勝なるか。
キャプテンの#6 山下寛太選手(4年/PG/九州学院髙校)・チームを支えるシックスマン#9 儀間晴多選手(4年/PG/柳ヶ浦高校)・関西選手権の得点王#0 深田怜音選手(2年/SF/中部第一高校)・強靭なフィジカルと高い身体能力を兼ね備えた#10 佐々木綾聖選手(2年/SF/白樺学園髙校)の4人に話を聞きました。

昨年のリーグ戦について

—— リーグ戦開幕前の練習状況や試合への影響はありましたか?

(山下)
リーグ戦直前は例年通り練習できていたので、特段試合に影響する事無く戦えました。

—— 有観客試合と無観客試合の違いはありましたか?

(儀間)
観客の声や応援がない中で、コートを2面使用しての試合に比べるとメインコートの試合は会場全体が静かな状況で試合を進めることになり、ガードとしてコールをしやすかった反面、観客にプレーを直接見せることができなかったので、全体としてのモチベーション低下に繋がったと思います。

—— 自身初のリーグ戦出場で高校と大学の違いや通用した点などはありましたか?

(深田)
高校と大学の一番の違いはフィジカル面でした。インサイドでの留学生の単純な強さだけでなく、日本人選手のドライブからのシュートに持って行く流れやリバウンド争いの場面での身体の使い方は高校と全く違いました。
通用したと感じた点は3Pです。高校時代はインサイドプレーヤーだったこともあり、3Pを打つ機会はあまりなかったんですけど、大学入学後はストレッチ4として得意の3Pを打つ機会が増えて効率良く決める事ができました。

#6 山下寛太(4年/PG/九州学院髙校)

—— リーグ戦の総括をお願いします。

(山下)
リーグ戦の目標は毎年「関西を制覇してインカレに出場すること」なんですけど、期待されていた中で優勝できなかったので、今年こそは優勝してインカレに出場したいです。

(儀間)
勝てる試合を落としてしまって優勝を逃した形になったので、悔しい結果になりました。

—— 関西では圧倒的な存在感を放っていた吉井裕鷹選手と一緒にプレーされていてどうでしたか?

(山下)
吉井さんはポイントガードからセンターまで全ポジション務めることができるだけでなく、ボールを預けた時に絶対得点してくれる安心感や信頼感は凄かったです。

—— 深田選手と吉井選手はポジション的にも被る部分が多かったと思いますが、一緒にプレーしてやり易かったですか?

(深田)
いや。。。(笑) 近畿大学戦も吉井さんが居たからこそ勝てた試合だと思うんですけど、吉井さんが居たから遠慮する部分もありました。

でも、吉井さんがインサイドでプレーする時は自分がアウトサイドに動く形や逆に自分がインサイドでプレーする時は吉井さんがアウトサイドに動く形などを練習から行っていたので、お互いスムーズに得点を重ねることができたと思います。

—— 身長差はありますが、佐々木選手は同じパワーフォワードとして吉井選手からアドバイスなどありましたか?

(佐々木)
自分はオフェンス・ディフェンスに関わらず、すべてのプレーにおいて色々なアドバイスを頂いてましたし、吉井さんがチームをまとめていたこともあり、チームメイトそれぞれに対して色々なことを教えて下さっていました。

—— 昨年のリーグ戦から今年に繋がる経験などがあれば教えてください。

(山下)
初めは吉井さんがボールを持っている時に周りが動かなかったのでディフェンスが集中してしまうことがあったんですけど、監督やコーチから指摘されてからはオフボールの動き方を全員が意識することができましたし、大阪学院大学の特徴であるポイントガードからセンターまでの全員が走るスタイルは継続できると思います。

#0 深田怜音(2年/SF/中部第一高校)

—— 深田選手にお聞きします。新人王を獲得した率直な感想はどうでしたか?

(深田)
高校生から関西の大学に進学して新人王を獲得して後にBリーグに入る目標を立てていたので、実際に新人王を獲得することができて嬉しかったですし、大学における通過点の1つをクリアできたと思います。

関西選手権について

—— 関西選手権の総括をお願いします。

(山下)
天理大学との試合で勝ち切れずに、優勝できなかったことが一番悔しかったですし、リーグ戦ではあの試合を勝ち切れるように準備をする必要があると感じた大会でした。

—— 天理大学戦を振り返ってどうでしたか?

(山下)
今年は金田にボールが入った時の周りの動き方が重要になるんですけど、天理大学戦ではサポートすることができずにオフェンスで孤立させてしまった点や、相手のオフェンスやディフェンスに対して試合中にアジャストできなかったのが敗因だと思います。

(儀間)
天理大学はスクリーンを多用したセットプレーでオフェンスが成り立っているのに対して、自分たちのやりたかいディフェンスができてなかったり、金田がマークされると分かっていながらも周りがサポートできなかったりと、最後のブザービーターまでの過程もよくなかった試合でした。

(佐々木)
オフェンスで困った時に金田さんにボールを預けることが多かったんですけど、みんなが任せっきりの状態になって得点が伸び悩んだり、ターンオーバーを引き起こす形になったので、そこは改善が必要になると思います。

—— 深田選手は高確率にシュートを決めて17得点されていましたが、振り返ってどうでしたか?

(深田)
あの試合は自分のせいで負けたと思っています。4Qに自分がバスケットカウントを決めて流れが変わっていたので、天理大学戦に勝つことができていたら自分のおかげで勝てたと思います(笑) でも、最終局面で犯した自分のターンオーバーがブザービーターに繋がってしまったので、あの試合は自分のせいで負けました。

チームとしては相手のディフェンスにアジャストするよりも自分たちのオフェンスを遂行する意識が強くて、3Qに相手のオーバーディフェンスに対するバックカットを狙うように指示があってからは得点が伸びたので、前半から相手にアジャストするべきでした。

#10 佐々木綾聖(2年/SF/白樺学園髙校)

—— 佐々木選手はフィールドゴール100%と非常に効率良く得点されていましたが、ご感想はどうでしたか?

(佐々木)
最初の3Pは気持ちよく決められたんですけど、その後は試合の流れに乗ってシュートを決めた印象があるので、調子が良かったみたいな感覚はなかったんです。

——京都産業大学戦を振り返ってどうでしたか?

(山下)
接戦で勝てると思っていた試合に負けてしまった前日の天理大学戦を引きずってしまい、試合の入りからチームの雰囲気が悪い状態のままズルズルと行ってしまいました。

(儀間)
ガードがもっとしっかりしていたら天理大学戦も相手にアジャストして勝つことができたので、優勝を目指していたからこそダメージが大きかったです。チームの雰囲気として引きずっていることを理解していながらも、4年生やガードの自分たちがチームを前に向かせるべきだったと思います。その一方で、みんなが切り替えることができていない中でも、セットプレーやファーストブレイクは京産(京都産業大学)に対しても通用していましたし、金田以外の周りの選手が得点できていたことは収穫でした。

(佐々木)
京産は全体的に縦にも横にも大きくて、自分の得意なドライブに行ってもヘルプの威圧感を常に感じる状態だったので、試合を通して気持ちよくいつも通りのシュートを打てませんでした。

—— 深田選手は京都産業大学戦でも高確率にシュートを決めて、25得点されていましたが、振り返ってどうでしたか?

(深田)
実は天理大学戦に負けた日の晩ご飯と京都産業大学戦の朝ご飯を食べれないぐらいメンタルにきていて、YouTubeやTIKTOKのおすすめにもブザービーターで負けた場面の動画が出てきたのでスマホも観ることなくすぐに寝ました。京都産業大学戦の序盤に3連続得点した時にシュートタッチの良さを感じたので、積極的に攻めるように意識しました。ディフェンス面はゾーンでインサイドを締めるようにしていたんですけど、キックアウトされて3Pを要所要所で決められたことやゾーンにより不透明になったリバウンドを取られてセカンドチャンスポイントに繋げられたことが敗因だと思います。

—— 関西選手権で見つかった課題やリーグ戦に繋がるポイントを教えてください。

(山下)
天理大学戦に象徴されるように1対1で抜かれる場面が多かったので、オンボールディフェンスで相手に抜かれない練習・ヘルプにおけるスモールフォワードのポジション取りの確認・ゾーンを敷いた時のリバウンドの意識づけはする必要があると感じました。

(佐々木)
去年のリーグ戦ではリバウンドやファーストブレイクなど自分のやりたかったことができなかったんですけど、関西選手権ではやりたいことができたので、リーグ戦でも継続していきます。

—— 関西選手権で得点王を取られた感想はどうでしたか?

(深田)
正直にいうと得点王は全然狙ってなかったです(笑) 3位決定戦の京都産業大学戦が終わってから帰る時に「得点王取れるかもよ!」って言われてめっちゃビックリしました。実際に得点王を取れてとても嬉しかったです。

チームメイトについて

—— チームメイトの印象やイメージを教えてください。深田選手についてはどうですか?

(儀間)
怜音は結構見た目通りで練習中からも常にワイワイした雰囲気で楽しくやっています。

(佐々木)
怜音とは聞いている音楽が似ていることもあって、練習のアップの時に音楽の話をすることが多くて、気の合う相棒的な存在です。

(山下)
晴多も言ったように怜音は気分屋で機嫌が良い時は調子よく練習してるんですけど、怒られたりして機嫌が悪くなるといじけてしまう所もあります。

—— 佐々木選手についてはどうですか?

(儀間)
綾聖(佐々木)はとにかくバスケが大好きなので、常にNBAやスニーカーの話をしています。

左:#0 深田怜音(2年/SF/中部第一高校)
右:#10 佐々木綾聖(2年/SF/白樺学園髙校)

(深田)
綾聖とは練習から互いに闘争心むき出しでバチバチにやり合って切磋琢磨しているので、チームにいてくれて一番うれしいタイプの選手です。
(山下)
綾聖はバスケが大好きでウエイトトレーニングやシューティングなど真面目にやっているんですけど、闘争心から相手とバトりかけることがあったりもするので、怜音と合わせた年下コンビは手が焼けます(笑)

—— 山下選手についてはどうですか?

(儀間)
寛太は普段から結構おとなしいので、静かで落ち着いている印象があります。

(深田)
Aチームに4年生が3人しかいないんですけど、何かと言ってキャプテンの寛太さんが一番頼りがいがあってチームをまとめてくれます。
(佐々木)
寛太さんはたまに寝坊で一緒にやってるウエイトトレーニングに遅刻したりもするんですけど、チームの雰囲気が悪くなった時には晴多さんと一緒に先頭に立ってチームの方向性を決めて下さるので、とても頼りになる存在です。

—— 儀間選手についてはどうですか?

(深田)
晴多さん(儀間)はチームの雰囲気が悪くなると一早く声を出してくれて、自分が上手くいっていなくて不機嫌な時も常に声を掛けてくれます。さらに、晴多さんが試合に出場されている時はゲームテンポが上がって、ファーストブレイクを多く出せるので、一緒にプレーしていて楽しいです。

(佐々木)
晴多さんは常にチームを気に掛けてくれていて、自分も色々な相談をさせて頂いているので、頼りにしています。
(山下)
バスケ以外は適当な一面もあるんですけど、Aチームに4年生が少ないので、自分がキャプテンとしてチームをまとめる時にはサポートしてくれる頼れる存在です。

リーグ戦に向けて

—— チームの注目ポイントを教えてください。
(山下)
チームとしてポイントガードからセンターまで全員がファーストブレイクで走ることができるだけでなく、3Pも高確率で決めることができる点だと思います。やはり、金田の存在はとても大きいので、ポイントカードからセンターまで任せられる金田を活かしながら、全員が積極的にオフェンスに参加したいと思います。

—— 自分の強みを教えてください。

(山下)
アウトサイドシュートやディフェンスは自分の強みだと思います。金田や怜音などポストにボールが入った時は相手の意識もインサイドに集中するので、フリーになったアウトサイドシュートを確実に決めることは必要だと思います。

#9 儀間晴多(4年/PG/柳ヶ浦高校)

(儀間)
体重が軽いのでフットワークが良くて、チャージングを取りやすいなどディフェンス力が強みだと思います。試合の序盤で審判の癖や特徴を理解することで、相手に対するプレッシャーも強くすることができています。

(深田)
アウトサイドシュートとファーストブレイクの時にスピードを落とすこと無くレイアップに持って行ける所だと思います。みんな俺のことを練習してないみたいに言うんですけど、

高校時代から毎日300本のシューティングを続けてきて、アウトサイドシュートの精度も高まっているので、自信をもってシュートしたいと思います。

(佐々木)
自分はドライブとフィジカルに自信を持っているので、ファーストブレイクの時にはスピードに乗ってダンクをかましたいと思います。

—— イチオシ選手を教えてください。

(山下)
自分は#23 富樫宏之介(1年/PG/大商学園高校)です。身長はそれほど高くは無いんですけど、ダンクができるほど身体能力が高いので彼のアクロバティックなプレーは観て欲しいです。

(佐々木)
晴多さんと寛太さんの2人です。チームメイトのことを常に考えていて、自分たちがプレーしやすいようにメイキングしてくれるので注目して欲しいです。

(儀間)
#22 後藤陸人(1年/PG/浜松学院高校)です。陸人はスクリーンの使い方が上手でパスセンスも高いので彼のゲームメイクには注目です。

(深田)
自分は陸人と綾聖です。綾聖はフィジカルを活かした力強いドライブが特徴で、3Pも効果的に決めることができるのでリーグ戦ではかましてくれると思います。

—— ライバル選手や意識しているチームを教えてください。

(山下)
近畿大学、京都産業大学、天理大学には勝ちたいです。天理大学は関西選手権で悔しい負け方をしてしまっている中で、リーグ戦では同じブロックで戦うことが決まっているので、リベンジを果たすことができるように準備したいです。

(儀間)
京都産業大学#2 北條海樹選手(4年/PG/関福大金光藤蔭高校)はハンドリングがずば抜けていて、タイミングのずらし方も絶妙なので、マッチアップしていて一番楽しい選手です。意識しているチームは天理大学で、選手層を活かして色々なタイプの選手が出場してくるので、いかに自分たちの流れを続けることができるのかが重要だと思います。

画面中央:京都産業大学 #23 サンブアンドレ(4年/C/沼津中央高校)

(深田)
自分は近畿大学#2 カロンジパトリック(4年/C/東山高校)、京都産業大学#23 サンブアンドレ(4年/C/沼津中央高校)、天理大学#55 ディアライソフ(3年/C/福岡第一高校)は普段から仲が良いので対戦することを楽しみにしています。意識しているチームは自分も天理大学で絶対負けたくないので、20点差以上つけて勝てるように頑張ります。

(佐々木)
天理大学には負けたくないのはもちろんなんですけど、神戸医療福祉大学にも留学生が2人いたりと、一切油断できないので全チームに勝てるように準備を整えてリーグ戦に臨みます。

—— 最後にリーグ戦に向けての意気込みをお願いします。

(儀間)
目標はリーグ戦で優勝することなので、ゲームコントロールしてみんなが気持ちよく進められるようにします。

(深田)
チーム的には内容も含めてリーグ戦で優勝してインカレに出場したいです。個人的には最優秀選手賞・得点王・3P王の三冠を目指して頑張ります。

(佐々木)
リーグ戦で優勝してインカレに出場できるように、自分のプレーをやり切ってチームに貢献します。

(山下)
今年のチームの目標は「関西制覇とインカレベスト4」なので、リーグ戦で優勝できる様に個人としても金田と共に得点を取れるように頑張ります。


関西選手権では涙を飲んだ大阪学院大学。Bリーグ注目選手の#30 金田龍弥選手や関西選手権では得点王を獲得した#0 深田怜音選手を中心に能力の高い選手が揃うチームは関西選手権の雪辱を晴らし、関西制覇なるか。

1部リーグは全試合のYouTube LIVE配信を実施します。要チェック!
https://www.youtube.com/channel/UCN63sYojuQOIVl3BZgApVWw

写真提供:FASTBREAKS

広報渉外部 長友優典

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